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2019.07.01

梅雨の季節に多い、食欲不振・消化不良におすすめの漢方

カテゴリ:漢方

今日も梅雨空が広がっている横浜です。雨が続くと、洗濯物が乾かず悩ましいですね。しかし、雨の音には心を落ち着かせる効果があるそうです。そういえば、しとしと降る雨の音を聴いていると、リラックスしてなんだか眠たくなります…。



さて今日は、梅雨の季節に多い「食欲不振・消化不良の漢方」について書いていきたいと思います。



梅雨の季節に多い、食欲不振・消化不良におすすめの漢方

中医学で、梅雨の季節はからだが湿気の影響(湿邪=しつじゃ)を大いに受けていると考えます。今の季節に多いご相談では、食欲がない、体が重い、だるい、下痢や軟便などお腹の調子が悪い、頭痛、めまいといった、湿邪に関わるものが挙げられます。「毎年、梅雨になると症状が悪化する」と言われる方の舌を拝見すると、みなさん舌に白い苔がべったりとついていて、舌の縁はギザギザと歯形がついています。このような方は、湿邪に体が侵されていて、胃腸の働きが悪くなっています。





食欲不振に「香砂六君子湯」

普段から胃腸が弱くて食欲がなく、食欲があってもあまり食べられない方に用いられる処方ですが、梅雨の季節や暑くなるとご飯を食べるのが億劫になる方にもよく合います。このような方が無理をして食べると、みぞおちがつかえたり、胃もたれがしたりします。食後に眠くなることが多いことも特徴です。胃腸に元気をつけて、滞った水分の代謝を助ける「六君子湯」に、香附子(こうぶし)、縮砂(しゅくしゃ)、藿香(かっこう)という香りの強い生薬をプラスしています。胃がぽちゃぽちゃして水分がたまりやすい方、食べるとすぐにお腹が張ってしまう方にもおすすめです。


消化不良に「加味平胃散」

蒸し暑い日が続くと、冷たいものを多く摂ってしまい、お腹をこわしやすくなります。加味平胃散は、食べすぎ・飲みすぎによる胃腸障害に用いられる処方です。胃の中に食物と水分が滞っているのを取り除く「平胃散」に、神麹(しんぎく)、麦芽(ばくが)、山査子(さんざし)を加えてさらに消化促進を高めています。普段は、胃腸の働きが悪くない方が食べ過ぎて胃もたれしたり、お腹が張ってしまった時にもよく用いられます。下痢をするとぐったりせずに、逆にさっぱりして気分が良くなる方におすすめです。





梅雨の季節は、胃腸に負担を掛けない食事を

毎年、梅雨の季節に体調が悪くなったり、症状が悪化する方は、湿邪に侵されないように普段の食事にも気をつけましょう。蒸し暑いからといって、冷たいものをがぶがぶ飲んだり食べたりすると、胃腸の働きは一気に悪くなります。そうならないためにも、梅雨の季節は、冷たい食べ物や飲み物、脂っこいものや甘いもの、おせんべい・もちなど、胃腸に負担を掛ける食べ物は控えめに。上に書いたように、食欲不振や消化不良におすすめの漢方もありますので、気になる方はどうぞお気軽に当店までご相談ください。

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