先週は、30℃を超える日もあった横浜ですが、昨日からだんだんと気温が下がり、今朝は肌寒いです。気温のアップダウンが激しい一週間になりそうです。服装の調節など、体調管理には十分にお気を付けくださいね。
さて、今日は
「HSPと漢方」について書いていきたいと思います。
HSPについては、度々ご紹介していますが、環境や周囲の出来事に対して敏感に反応してしまう気質の方のことを言います。
HSPの簡単なチェックリストは下記の記事に載せていますので、ご興味ある方はご覧ください。
HSPの方に漢方が合う理由
そして今日は、HSPの方の「パニック」のお悩みについてご紹介したいと思います。
HSPの方のお悩み:パニックになりやすい
刺激に対して敏感に反応するHSPは、急な予定変更や突発的な出来事に遭うとパニックになりやすいです。HSPは、予感や直感に優れており、人の気持ちや場の雰囲気を読める反面、客観的な予測を立てることが苦手なため、予期せぬ事態が起こるとパニックになってしまうことがあります。
中医学で「パニック」とは?
パニックになりやすい方は、肝が高ぶっている方が多いです。「肝」は五行の中の「木」にあたり、のびのびと木の枝や幹が伸びるように、リラックスした状態を好みます。HSPの方は、あらゆる刺激を敏感にキャッチしやすく、この肝が高ぶっている方が多く見られます。肝がストレスにさらされてしまうと、自律神経系の働きがうまくいかなくなり、冷静さを保ちにくくパニックになりやすくなってしまいます。
このような方には、肝の高ぶりを抑える「抑肝散加陳皮半夏」などを用います。
パニックの時に、動悸が強い場合は?
パニックの中でも、おへその下から胸のあたりまで突き上げてくる激しい動悸がするのを中医学で「奔豚気(ほんとんき)」と言います。まるで、胸腹部を子豚が駆け回っているかのような激しい動悸から名前が付けられました。奔豚気の方は、不安感が非常に強く、人前に出ると緊張してドキドキしたり、ストレスが溜まりやすくイライラしやすい傾向にあります。動悸の他には、全身の発汗、息苦しさ、顔面紅潮、焦燥感、咽喉閉塞感などが伴うこともあります。
このような方には、気を下げて鎮静させる「苓桂甘棗湯」や「定悸飲」などを用います。
パニックで辛い場合は、漢方も
HSPの方の中には、動揺する状況を避けたり、対処法を身につけてパニックにならないように過ごしている方も多いです。当店では、パニックになりやすい方にはマインドフルネスなど、ご自分でできる対処法をお伝えしています。また、体質に合った漢方を服用されて、少しずつパニックが軽減された方もいらっしゃいます。今、お困りの方はどうぞお気軽にご相談くださいね。