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2022.06.02

漢方薬は、オーケストラ

カテゴリ:漢方

今日は「横浜開港記念日」です。6月は祝日のない月ですが、横浜市立の小中高の学校に限っては今日がお休みなんですね。「横浜開港祭」も実地での完全開催は3年ぶりだそうです。20時前には市内18区の各地から花火も上がるそうなので、楽しみですね。



さて、今日は『漢方薬は、オーケストラ』について書いていきたいと思います。


漢方薬は、オーケストラ

漢方薬は、植物や動物・鉱物など、自然の原料から出来ています。先人たちが植物の実や皮などに蓄えられた力をひとつひとつ確かめ、経験と試行錯誤の中で生まれたものです。ただ自然の素材を寄せ集めたものではなく、ひとつひとつの生薬や成分が絶妙に合わさっているのが特徴です。

漢方薬をオーケストラに例えてみると、イメージしやすいかと思います。主旋律を弾くバイオリンだけでも美しい音色を奏でられますが、オーケストラのように多くの楽器が組み合わされると重厚で深みのあるハーモニーが作り出されます。漢方薬も、生薬単体でも効果がありますが、他の生薬と組み合わされることにより、様々な症状に対応できるようになります。





例えば、『芎帰調血飲第一加減』という漢方薬があります。この漢方薬は、実に21種類ものたくさんの生薬から構成されています。

ひとつひとつの生薬には、気や血の巡りを良くしたり、胃腸の働きを良くしたり、体を温めたりといった働きがあります。その多くの生薬が一つにまとまると、生理痛などの婦人科系疾患や、頭痛、肩こり、耳鳴り、動悸、下肢静脈瘤、イライラ、冷え症などの症状に幅広く応用することができます。

また、生薬に半夏と生姜がありますが、半夏はえぐみが強烈で単体で使用すると刺激が強いのですが、生姜と組み合わせることでそのえぐみが緩和されます。この特徴を生かし、半夏が配合されている漢方薬のほとんどに生姜が配合されています。

このように漢方薬では、同じ性質の生薬の組み合わせで作用を強めたり、違う性質の組み合わせで生薬の効果を高めたり、互いに抑制し合って有害な作用を軽減させ副作用を防いだりしています。


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