今日の横浜は、風が強く曇り空が広がっています。
長い10連休が終わって今週から平常通りの生活になり、からだが重い方もいらっしゃるかも知れませんね。生活のリズムを取り戻すためには、やはり睡眠が一番大切です。連休中に就寝時間が遅くなってしまった方は、日数をかけてもいいので少しずつ早く眠るようにしていきましょう。
さて、今日は症状から証を分析していきたいと思います。
①
②
これらの症状から証を分析すると、この証は・・・
「中気下陥(ちゅうきげかん)証」と考えられます。
「症状①」は、脾気虚(ひききょ)証です。脾気虚とは、胃腸の働きが悪くなり、栄養を体のすみずみに運んだり、吸収したりする力が低下することをいいます。その「症状①」に「症状②」が加わった証を、中気下陥(ちゅうきげかん)と言います。
五臓の「脾」には、食べ物から得た栄養をからだの上の方に上昇させて運搬したり、五臓六腑を定まった位置に保つ機能「昇清(しょうせい)」があります。その昇清機能が低下すると、栄養が上部に行かないために、めまいやたちくらみなどの症状が起こったり、慢性的な下痢や内臓下垂など下向きの症状が起こりやすくなります。
その「中気下陥証」を改善する漢方薬のひとつ、「補中益気湯」をご紹介します。
「症状①」のように、「気虚」の症状がみられる場合に幅広く用いられますが、特に食欲がなく疲れやすい、汗をかきやすい、風邪をひきやすいといった症状によく用いられます。
補中益気湯に入っている生薬の「柴胡(さいこ)」と「升麻(しょうま)」は、下垂している臓器を引き上げる「升提(しょうてい)」作用があり、中気下陥証を改善してくれます。
今回は、中気下陥証に絞って書いてきましたが、補中益気湯は大きな病気をした後や手術後で体力が弱っている時、産後の体力回復などの目的にもよく用いられます。お客様の中では、旅行の時にいつも疲れて体調を崩す方が補中益気湯を飲まれるようになって以来、旅行期間中も元気に過ごせるようになった方がいらっしゃいます。もしも、今回ご紹介したような症状でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
長い10連休が終わって今週から平常通りの生活になり、からだが重い方もいらっしゃるかも知れませんね。生活のリズムを取り戻すためには、やはり睡眠が一番大切です。連休中に就寝時間が遅くなってしまった方は、日数をかけてもいいので少しずつ早く眠るようにしていきましょう。
さて、今日は症状から証を分析していきたいと思います。
症状
①
・食欲がない
・疲れる、だるい
・からだが痩せる
・無気力
・お腹が張る
・泥状便
・顔色が黄色っぽい
②
・めまい、たちくらみ
・慢性的な下痢
・胃下垂
・子宮下垂
・脱肛
これらの症状から証を分析すると、この証は・・・
「中気下陥(ちゅうきげかん)証」と考えられます。
中気下陥(ちゅうきげかん)証
長期間の疲労、慢性的な下痢、産後などの原因により、胃腸の働きが悪くなり、栄養を上の方へと持って行く力を失った状態です。
「症状①」は、脾気虚(ひききょ)証です。脾気虚とは、胃腸の働きが悪くなり、栄養を体のすみずみに運んだり、吸収したりする力が低下することをいいます。その「症状①」に「症状②」が加わった証を、中気下陥(ちゅうきげかん)と言います。
五臓の「脾」には、食べ物から得た栄養をからだの上の方に上昇させて運搬したり、五臓六腑を定まった位置に保つ機能「昇清(しょうせい)」があります。その昇清機能が低下すると、栄養が上部に行かないために、めまいやたちくらみなどの症状が起こったり、慢性的な下痢や内臓下垂など下向きの症状が起こりやすくなります。
その「中気下陥証」を改善する漢方薬のひとつ、「補中益気湯」をご紹介します。
補中益気湯
疲れやすい、食欲がない、汗をかきやすいなど「気虚」の代表処方です。
「症状①」のように、「気虚」の症状がみられる場合に幅広く用いられますが、特に食欲がなく疲れやすい、汗をかきやすい、風邪をひきやすいといった症状によく用いられます。
補中益気湯に入っている生薬の「柴胡(さいこ)」と「升麻(しょうま)」は、下垂している臓器を引き上げる「升提(しょうてい)」作用があり、中気下陥証を改善してくれます。
今回は、中気下陥証に絞って書いてきましたが、補中益気湯は大きな病気をした後や手術後で体力が弱っている時、産後の体力回復などの目的にもよく用いられます。お客様の中では、旅行の時にいつも疲れて体調を崩す方が補中益気湯を飲まれるようになって以来、旅行期間中も元気に過ごせるようになった方がいらっしゃいます。もしも、今回ご紹介したような症状でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。