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2026.11.08

風邪のひき始めから治りかけまで。寒い季節の漢方養生

カテゴリ:養生法

11月に入り、朝晩の冷え込みが少しずつ強くなってきました。

この時期、漢方相談でも「のどが痛くなってきた」「鼻水が出るようになった」など、風邪についてのお悩みを伺うことが増えてきます。

風邪をひかないように気をつけることはもちろんですが、ひいてしまったときの早めの対応や、治りかけの過ごし方も大切です。

今回は、寒い季節に心がけたい風邪の養生についてご紹介します。

 

まずは体を冷やさないことから

寒くなる季節は、普段から体を冷やさないように心がけましょう。

特におすすめしているのが、首・手首・足首の「3つの首」を温めることです。マフラーやレッグウォーマーなどを上手に活用して、冷たい風から体を守りましょう。

また、温かい食事をとったり、疲れたら休んでゆっくりとお風呂に入ったりすることも、風邪の養生につながります。

食べ物では、シナモンもおすすめです。シナモンは、漢方では「桂皮(けいひ)」という生薬としても使われ、体を温める働きがあると考えられています。紅茶に少し加えたり、ヨーグルトに振りかけたりと、普段の食事にも取り入れやすいですね。



 

「風邪かな?」と思ったら早めの対応を

風邪は、のどの違和感から始まる方もいれば、鼻水から始まる方もいらっしゃいます。「少しおかしいな」と感じたら、無理をせず、早めに休むことが大切です。

当店では、人混みに出かけるときや、のどに違和感が出始めたときに、「板藍根(ばんらんこん)」をおすすめしています。

また、風邪の漢方薬というと「葛根湯」が有名ですが、漢方薬は症状や体質によって使い分けます。

「葛根湯」は、寒気がして、まだ熱も出ていなくて汗をかいていないような風邪の初期によく使われます。

一方、「参蘇飲(じんそいん)」は、風邪のひき始めから、長引いてしまったとき、治りかけまで、症状に応じて幅広く使われる漢方薬です。お子さんからご高齢の方まで、さまざまな年代の方に使われています。

また、この2つの漢方薬の違いとして、「麻黄(まおう)」という生薬の有無が挙げられます。

「葛根湯」には麻黄が含まれていますが、「参蘇飲」には含まれていません。麻黄には交感神経を刺激する作用のある成分が含まれており、動悸や不眠などが起こることがあります。また、競技スポーツでは、麻黄に含まれるエフェドリン類がドーピング検査で問題になる場合もあります。

こうした違いも考慮しながら、その方の症状や体質に合った漢方薬を選んでいきます。



 

風邪の治りかけこそ、養生を大切に

熱が下がって、のどや鼻の症状が落ち着いてくると、「もう治った」と思って、いつもの生活に戻りたくなるものです。けれども、発熱などで体は思っている以上に消耗していることがあります。

漢方では、風邪のあとに熱が残っているような状態では、脂っこいものや味の濃いもの、甘いもの、アルコールなどが、体の熱を助長すると考えます。

そのため、治りかけの時期は、次のような養生をおすすめしています。

・おかゆやうどんなど、消化のよいものを食べる
・なるべく薄味にして、食べすぎない
・揚げ物や味の濃いもの、スイーツは控える
・アルコールは体調が戻るまで我慢する
・長風呂や熱すぎるお風呂は避ける
・不要不急の外出は控えて、休養にあてる

「もう大丈夫かな」と思っても、体が十分に回復するまでは、少しゆっくり過ごしていただきたいと思います。

風邪は、ひかないための養生も、ひいてしまってからの養生も、どちらも大切です。

風邪を繰り返しやすい方や、症状が長引いてお困りの方は、お気軽に当店までご相談ください。



 

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